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Someday distortion becomes genuine!
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「一人では生きていけないんだ。」
そう言って静かに微笑んだ祖父は
陽射しの中でゆっくりと目を閉じた。
 
暗闇の中の記憶は
そう簡単には薄れさせることができなくて
彼の言葉は生きるごとに染み渡っていく
 
ある日、一つの命が消えた
僕の傍からいなくなってしまった
兄弟のように一緒に生きていたのに
彼女は僕を置いていってしまった
 
ある時は親より近く
あの頃誰よりも長く近くにいてくれた彼女に僕は
もう、二度と会えない
 
僕は彼女の遺体に会うことなく
彼女が何処に眠るのかもわからない
 
彼女に会わなかったのは
信じたくなかったから
もう何処にもいないのだと
認める気がしたから
 
祖父が遺した言葉の意味は
生きるごとに変わっていく
それでも彼の言葉の意味を
尋ねる機会も僕は持たない
 
僕は何かになれるだろうか
誰かに残せるだろうか
 
その道の行く末もまた
僕は見届ける術を持たない
 
生死を別つ、その時に
ただ傍にいたいと願う
 
生死を別つ、その時に
僕はきっとあなた方に願うだろう
 
安らかであってほしいと
穏やかであってほしいと
・・・・僕はきっと祈るだろう。
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